タイトル | : | ほたる薬局 春日街道 | |
建物種類 | : | 薬局 | |
所在地 | : | 南箕輪村 | |
仕様 | : | 木造1階建 | |
建築規模 | : | 79.36㎡ | |
施工会社 | : | 宮下建設株式会社 | |
竣工 | : | 2014年 | |
写真 | : | 荒井 洋 | |
伊北インターと伊那インターを結ぶバイパス春日街道沿、両サイドの医院に挟まれてこの薬局は建っています。まず北側の髙原医院(整形外科)が建ち次にこのほたる薬局、次に南隣の堀田内科が建ちました。全て違うクライアントですが私が三軒とも設計させていただけたおかげでデザインを統一して一団の建物として外構を含め計画できました。
薬局は低予算で建てるのが当たり前で、通常乾式の張物の外壁で建てられます。薬局のオーナーは隣同士で外観を整えるというコンセプトに同意してくださり、3軒が塗壁と木材の組み合わせという統一された外観となりました。内観も店舗部分は床と天井に無垢の木材を使い心地よい空間としています。壁は予算の関係で塗り壁風のビニールクロス貼りですが、
ほとんどの方が本物の塗り壁と思っているようです。床には安曇野の松くい虫被害にあった赤松材を使い、天井は杉無垢板です。これはビニールクロスと長尺シートの床材を利用した場合に比べ10万円程度しか金額はアップしません。
お客さんのために喫茶コナーを作り、南アルプスを眺められるカウンター席と屋根付きの外部テラスを設けました。喫茶の営業許可も取っています。
薬局と医院の間に邪魔なフェンスが建っていることを不思議に思ったことがありませんか。あれは保険薬局と保健医療機関の構造上の独立性を保たなければならないという規則によるものです。しかし前面の春日街道は国道153号のバイパスとして大型車両がすごいスピードで絶え間なく走る道路ですから、病気の老人や身障者が歩道もない道路にわざわざ出ることは大変危険です。独立性は植栽により保ち、利用者の安全を図るために一部を通路とすることで認めていただいております。