タイトル | : | 中川村の家 |
建物種類 | : | 住宅 |
所在地 | : | 中川村 |
仕様 | : | 木造2階建て |
建築規模 | : | 108.23㎡ |
施工会社 | : | 宮下建設株式会社 |
竣工 | : | 2012年 |
様々な「本当に良いの?」で始まった住宅です。
まず中川村という遠方の仕事を私たちがお引き受けして良いのか。
敷地を見に行くと小高く盛り上がった土地で、ほとんどが斜面で平地は半分以下、ここに建設して良いのか。
周辺には伝統的な切妻の住宅が点在している山間地に私の設計で良いのか。
私のデザインが好きで依頼しているのだから交通費が掛かることは理解しているし、自由に設計して欲しいという施主の力強い言葉が、こんな迷いを払拭してくれました。
実家の隣に建てるという条件から、普段使用しないものは実家に置くことが可能ということになり、規模を小さく押さえて、平地部分に納めることが出来ました。とはいえ、この高台の土地からの眺望は抜群です。日々の生活でどこにいても眺望を満喫できる空間構成にしました。
外観は素朴な総2階の片流れに、ぐるっとバルコニーを回し、家の外周に屋根を支える柱を建てるという伝統的な手法を利用して、深い軒の陰影のあるデザインとしました。外壁の仕上げはいつもの荒壁です。
周辺になんとか溶け込ませることができたのではないでしょうか。