デザイン会社「デザイン計画」のオフィスです。

旧波田町の田園地帯に敷地があるため、クライアントは風景に溶け込み景観環境を乱さない建物にして欲しいと希望されました。
また敷地内に雑木林を作り小道を作って誰でも気軽に入れるように依頼されました。

オフィスにありがちなシャープな素材を使った先進的な建物ではなく、会社の仕事を象徴する「丁寧な手作り」のイメージを建物にも持たせることにしました。外壁に使ったタイルは一枚一枚人の手で表面を加工した特注タイルです。建物正面には職人が一本一本木製の面格子を設置してくれました。エントランスポーチの壁は版築を模して左官さんが苦労して作りました。
外部床にはこぶし大の石を職人さんが一つずつ埋めてくれました。

デザイン事務所はパソコンを使い一日座ったままということもありえます。外部からの強い光は画面に映り仕事の妨げになります。外壁面には小さな窓を設け、建物の中心に中庭を設け、室内に間接的な光を取り入れる平面計画です。共用部分と中庭の床仕上げを合わせ空間の連続間を出しています。中庭では食事や休憩は勿論、気分を変えて会議なども開くことが出来ます。勿論軽い体操をして体をほぐすことも可能です。

どこを見ても職人の手業を感じられる建物は会社のクライアントに手仕事の大切さを暗示すると共に、スタッフの仕事場環境としても穏やかで落ち着きのある空間を提供できたと思います。